原理
2 種類またはそれ以上のクラウドサービスを使用している場合、複数のクラウド VM を単一のネットワークに接続させたいという需要があるかも知れません。PacketiX VPN により、異なるクラウドプロバイダ間、または離れたデータセンタ間における単一の Ethernet セグメントを構築することができます。
地理的に分離されていた複数のクラウド VM の間で単一の仮想ネットワークを構築した後は、各クラウド VM は互いに通信することができるようになります。このように、PacketiX VPN を使用することにより柔軟なプライベートネットワークを異なるクラウドをまたいで設計および実装することが可能になります。
方法 1. すべてのクラウド VM を 1 台の VPN Server に接続する
そしてもちろん、オンプレミスの PC やノートパソコン、スマートフォンを VPN Client としてクラウド VPN に追加接続させることも可能です。VPN Server 上に、これらの追加的なリモートアクセス VPN クライアントデバイスからの接続を受付けるためのユーザーを作成してください。
方法 2. クラウドグループごとに VPN Server を用意する
この問題は、それぞれのデータセンタに合計 2 台の VPN Server を構築する方法で解決できます。米国の VPN Server と香港の VPN Server をインストールします。米国の VPN Server は米国にあるクラウド VM からの接続を受付けます。香港の VPN Server は香港にあるクラウド VM からの接続を受付けます。そして、米国の VPN Server と香港の VPN Server とはカスケード接続により 24 時間 365 日間接続された状態となります。そうすると、両方のデータセンタにあるすべての VM 同士は、同一のデータセンタにあるクラウド VM だけではなく、他方のデータセンタにあるクラウド VM とも通信ができるようになります。
通信をしようとする 2 台のクラウド VM が同一のデータセンタにある場合は、トラフィックは当該データセンタの内部のみを流れます。これはスループットや遅延において効率的です。2 台のクラウド VM が異なるデータセンタにある場合は、トラフィックはインターネットを経由して流れます。
方法 3. クラウドにおける LAN 間ブリッジ接続 VPN
* プロミスキャスモードが制限されているクラウドサービスでは、残念ながら、そのままではローカルブリッジ機能が動作せず、方法 3 を採用することができません。その場合でも、方法 1 または方法 2 の手段で、各 VM に VPN Client を稼働させることにより回避することができます。発生する遅延やスループット低下については、各 VM 間で VPN トンネルを張る場合と、仮にローカルブリッジが使用できた場合においてローカルブリッジを使用する場合とでほとんど結果は変わりません。プロミスキャスモードの利用が規制されてい
上記の 3 種類の方法を適切に組み合わせることもできます。PacketiX VPN はオンプレミスネットワークとクラウドベースのネットワークの両方で有効活用できる柔軟なソリューションを有しています。
PacketiX VPN を使用することにより、あなたの企業内インフラストラクチャおよび業務システムを柔軟にデザインし、実装することができます。あなたは、PacketiX VPN による信頼性の高い仮想ネットワーク機能を用いることにより、複数のクラウドサービスプロバイダやオンプレミスサーバー設備を相互結合して有効利用することができます。もしあなたが企業内システムの設計者である場合は、PacketiX VPN を利用することにより、ネットワークに起因する問題に係るコストを削減し、日々のネットワーク管理業務を快適なものとすることができます。